四国のツキノワグマはISLAND BEAR
四国はツキノワグマが生息する世界一小さな島であることから、四国のツキノワグマをIsland Bear(島熊)と呼んでいます。世界的にも島に生息するクマは非常に稀です。ツキノワグマでは日本と台湾、海南島(中国)に限られます。そのなかで島の面積がもっと小さく、最も絶滅が心配されるのが四国のツキノワグマなのです。
ツキノワグマが生きていくためには食物資源が豊富で広大な森林が必要とされます。土地の面積が限られる島では、人間の活発な森林利用によりツキノワグマが好む生息環境は少ない傾向にあります。また、周囲を海で囲まれて孤立した状態にあるため、いったん絶滅してしまうと外部から個体が供給されることは見込めません。最近では九州のツキノワグマの絶滅が認められました。
四国でもツキノワグマが生息するのは東部の剣山周辺だけとなりました。我々の世代は、ツキノワグマが絶滅することのない豊かな自然を次の世代に繋いでいく責任があります。四国のツキノワグマの絶滅回避に向けた早急な対策が求められています。